ボルゲーゼ美術館展

都立美術館で開催されているボルケーゼ美術館展に行ってきました。

ボルケーゼ美術館はローマの北にある、シピオーネ・ボルゲーゼというイタリア貴族が17世紀に設立した美術館です。入るためには予約が必要だそうです。
建物は、シピオーネ・ボルゲーゼが集めた美術品を展示するために作られたもので、珍しく、日光が入る中で作品が展示されている部屋もあります。

シピオーネ・ボルゲーゼの叔父が教皇だったこともあり、ルネッサンス期の宗教画が展示の中心でした。展示作品は50数点と大きくないのですが、そのためかお客さんも少なく比較的ゆっくり作品を観覧することができました。
メインとして、ラファエロの「一角獣を抱く貴婦人」とカラヴァッジョの「洗礼者ヨハネ」が展示されているのですが、これらの画家の作品はこの1点ずつのみで、あまり名前を知られていない画家の作品も多いです。ただ、これが、17世紀の貴族が好んだ作品ということで興味深く見ることができます。

ボルゲーゲコレクションではないのですが、江戸時代の支倉常長が、このボルゲーゼ美術館の建物に来たことがある、という縁で、当時の画家が書いた肖像画も特別出品として展示されています。当時、カトリック教会は自分たちの布教活動の成果として、慶長使節団を歓待したとのことですが、当時の日本人の絵画として、貴重なものだそうです。