ソニーが低価格ノートPCに参戦

低価格ノートPCは、日本HPやデル、国内ではエプソンダイレクトなどのいわゆるBTOメーカーでは、かなりのラインナップを揃えてます。
また、NEC富士通などの国内ユーザーもビジネス向けモデルを中心にラインナップを揃えています。
しかし、今回のソニーの製品が出たことで、低価格ノートPCの世界は少し違う段階に入っているのではないかと思いました。

(1) コンシューマー主体のソニーの製品である

NEC富士通などの国内ユーザーもビジネス向けモデルを中心にラインナップを揃えていますが、コンシューマー向けとしては、豊富な付属ソフトなどを揃えた高価格帯の商品を扱ってました。NECの場合、個人向けの直販サイトはNECダイレクトで、法人向け直販サイトは、特選街と色分けされており、低価格ノートブックは、特選街での取り扱いとなってます。

今回のノートPCは、「ビジネス用途向け」と謳われていますが、ソニーからビジネス用途PCを想像する人が多いとは思えません。コンシューマー主体のメーカーが低価格ノートPCに参戦したことで、低価格ノートの流れが、コンシューマー向け製品にも普及する可能性があるのではないでしょうか。

(2) 製品の位置づけが今までの低価格ノートPCと違う

HPやDELLの一部機種を除く大手メーカー低価格ノートというと、重量3kgレベルで、デザインも垢抜けない、いかにも低価格、というようなモデルがほとんどでした。
今回の「TypeB」は、昔のVAIOノートZという流れを汲むモデルで、2.3kgと比較的軽量で、デザインも洗練されています。今までの低価格ノートと商品性がかなり異なっています。

(3) 低価格ノートのなかでもコストパフォーマンスが高いこと

最安値が、この99,800円よりも安いノートは多くありますが、スペックをそろえると、それなりの値段になります。

たとえば、IBMのThinkPadR50eを見ますと、

で約89,800円となり、1万円の追加投資で、WindowsXPがProfessionalに、CD-ROMが、DVD-ROM/CD-RWコンボ、HDD容量が40GBに増加、となりますので、VAIO Bのコストパフォーマンスは高いです。
もう1つ、EPSONDirectの低価格ノートPC(NT2700)で以下の条件でBTOしたとします。

この場合は、価格はほぼ同じで、VAIO Bに無線LANが付いていることを考えると、VAIO Bのコストパフォーマンスは高そうです。

いわゆる「低価格メーカー」と比べても十分に安いモデルをソニーが発売してきたことは、それなりのインパクトがありそうです。

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Mac Miniもそうなのですが、PCもシンプルで安い物が受け入れられつつあるのは、PCが道具としてこなれてきていることの当然の帰結かと思います。
しかし、シンプルで安くても、デザインやパッケージとしての完成度が低いと、マーケットには受け入れられない事例はいくらでもあります。
こう考えると、今回のソニーの低価格ノートPCは、シンプル・低価格でパッケージとしての完成度も高いので、それなりに売れると思うので、動向を注視していきたいです。

この流れで、どこかが、Mac MiniWindows版でも出してくれないかと密かに期待しているのですが。